データの出し入れ
Radirec WS では、検査データを一時的あるいは恒久的にサーバー上に保管する仕組みが備わっています。
サーバーとの通信方法の種類
データの出し入れを伴う、通信プロトコルには広く知られているものに以下のようなものがあります。
プロトコル名 | 概要 |
---|---|
FTP | インターネットの初期から使用されているプロトコル。単純だが暗号化はされていない |
SCP | FTPのようにファイル転送を目的とし、通信が暗号化されている |
HTTP | Webサイトによる情報共有が目的だが、送信も定義されている |
HTTPS | HTTPの通信を暗号化したもの |
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FTP (File Transfer Protocol)はかなり古い規格になりますがすべての通信プロトコルの基礎とも言えるもので、またWebが誕生した後のプロトコルとは異なり3点通信ができるなどいまでも必要とされる場面があります。
しかしながら、大半のケースではHTTP/HTTPS通信を基本とする通信プロトコルの開発・採用がほとんどで、これは近年、ネットワークセキュリティに関する不安の広がりを受けて、業界を問わず通信プロトコルに制約を課す施設が増えたため、最低限使用を許されるHTTP/HTTPSで設計せざるをえなくなっているものと推察されます。
HTTP/HTTPSプロトコルのアプリケーションプロトコル
上記のようなHTTP/HTTPSをベースとするアプリケーションプロトコルは膨大な種類にのぼります。なぜなら、Amazon, Google, Apple, Facebook だけでも各社数種のアプリケーションプロトコルを定義して運用しており、他にもDropbox, YouTubeなどなどいずれもプロトコルは非公開の方が好都合であることによります。
そのような情勢でも汎用的なファイル交換のプロトコルはいくつか定義されていますが、
プロトコル名 | 概要 |
---|---|
WebDAV | ファイル共有をWeb上で行うオープンプロトコル |
WebDAVはもともと複雑な階層ファイルシステムを実現するため、プロトコルが複雑ですので、RADIREC WSでは、弊社で独自に定義しているWeb-RWと呼ぶルールで運用しています。
Web-RWプロトコルの設計
以下の基本機能を実現します。
- データのアップロードとダウンロード
- アップロード内容(および履歴)の管理
- トリガー
- 加工結果の取り出し方
データのアップロード、ダウンロード
WebDAVよりもシンプルなルールでデータの出し入れを定義しています。
データの方法 | URLの書き方 | 例 |
---|---|---|
受信 | 一般的なHTTP GET | GET /zone2/data0.bin |
送信 | 一般的なHTTP POST | POST /zone2/data0.bin... |
ここで、HTTP POSTメソッドでデータを送信している際にURLにピリオド( … ) を付与している点に注意します。URLの末尾にピリオドが3つあることで、保存になることを示しています。
追記、上書き
同じURLにアップロードしても過去のデータは消えない
前項のPOSTを複数回、同じURLに対して行っても前のデータは削除されません。
アップロードの履歴が管理されている
履歴を取り出す方法と、指定した過去のファイルを取得する方法を定義しています。
履歴の取得
過去のファイルの取得
トリガー機能
アップロードされた際に所定の動作を実行することができる
サーバー内部でどのように保存するかは規定していない
ここまでのプロトコル動作をサーバー側でどのように満たすかは特に定めていません。そのため、システムの連携の際にはHTTPプロトコルを用いた動作が前提となります。サーバー内部に、ファイルへのアクセスで連携するシステムを設計することはできません。